
連載「Innovative Tech」の番外編として、ちょっと昔に発表された個性的な研究論文を独自視点で厳選・解説する。執筆は研究論文メディア「Seamless」主宰の山下氏、イラストはおね氏が担当。
米ハーバード大学や英ケンブリッジ大学などの研究チームが2025年9月に英医学誌「The BMJ」に発表した論文では、じゃがいもの摂取量や調理法が2型糖尿病リスクにどう影響するかを調査した。
研究は米国の医療従事者20万5107人を対象に実施。追跡期間中に2万2299人が新たに2型糖尿病と診断された。
結果、じゃがいも全体の摂取量、特にフライドポテトの摂取量が多いほど2型糖尿病リスクが高まることが判明。フライドポテトを週3食分増やすと発症リスクが20%上昇した。
一方、焼く、茹でる、マッシュポテトといった油で揚げない調理法では、じゃがいもを多く食べてもリスクの有意な上昇は見られなかった。つまり調理法がリスク要因と考えられる。
さらに、週3食分のじゃがいもを全粒穀物に置き換えた場合、糖尿病リスクが低下。特にフライドポテトを全粒穀物に置き換えるとリスクが19%減少すると推定された。
しかし、じゃがいもを白米に置き換えた場合は、かえって糖尿病リスクが上がってしまうことも明らかになった。